2022.09.12
水道管路の更新率を上げるには?
日本の水道が普及した高度経済成長期(1960~1970年代)から40年以上経ち、水道管の老朽化が社会問題となっています。
最近でも水道管の劣化が原因で破裂したり、水道橋が崩落したりと断水の影響で国民の生活にも大きな影響を及ぼしています。
水道を管轄する各市町の水道事業体においても水道管の更新工事に取り組んではいるものの、日本全国の管路延長約70万㎞のうち、現状の年間更新実績は更新延長5,057km、更新率0.75%(平成28年度)となっており、すべての管を取り換えるのに約130年かかる計算です。 今後20年間で更新が必要な管路は、1980年以前に整備された153,700km、全体の23%程度と予測され、これらを平均的に更新するには、1.14%程度の更新率が必要となっています。※1
しかしながら、地中にある水道管の状態は直接確認するには、実際に掘り上げる必要があり、これには多額の費用と時間が掛かります。最近では衛星を使って漏水箇所を調査したり、AIを使って将来の破損リスクを見える化するなど新技術による効果的・効率的な維持管理手法が注目されています。
中でもアメリカのシリコンバレーで日本人が立ち上げたフラクタ(日本支社:Fracta Japan株式会社https://www.fracta-jp.com/)のAI管路診断は、管路の属性情報(布設年、材質、口径等)や過去の漏水、土壌、気象、地震等の約1000種類からなる様々なデータからAIが判断をして、管路1本毎の将来破損確率を見える化します。これによりまだ使用可能な管を延命させることで無駄な管路工事を減らし、破損確率の高い管から工事することで、漏水の発生を抑えて管路更新率を上げることが出来るため、日本全国で採用が広まっております。
弊社ウォーターリンクスでもフラクタのAI管路診断をご案内しておりますので、管路更新・維持管理でお悩み、気になることがございましたら当HPのお問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。
※1 厚生労働省「最近の水道行政の動向について」より出典https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000486455.pdf